ネットワークは、そこにアプリケーションがなければ役には立ちません。 図に示すように、アプリケーション層内には、ネットワークへのアクセスを提供するソフトウェア プログラムまたはプロセスとして、ネットワーク アプリケーションとアプリケーション層のサービスという 2 つの形式があります。

ネットワーク アプリケーション

アプリケーションは、ネットワーク上での通信に使用されるソフトウェア プログラムです。 一部のエンドユーザ アプリケーションはネットワーク認識型です。これは、アプリケーション層のプロトコルを実装していて、プロトコル スタックの下位層と直接通信できることを意味します。 このタイプのアプリケーションの例として、電子メール クライアントや Web ブラウザがあります。

アプリケーション層のサービス

その他のプログラムでは、ネットワーク リソースを使用するために、ファイル転送やネットワーク印刷スプーリングのような、アプリケーション層のサービスの支援が必要になることがあります。 これらのサービスは、従業員に対して透過的ですが、ネットワークとのやり取りを行って転送用のデータを準備するプログラムです。 データにはテキスト、グラフィックス、ビデオなどさまざまな種類があり、そうしたデータを OSI モデルの下位層の機能のために適切に準備するには、それぞれ異なるネットワーク サービスが必要です。

それぞれのアプリケーションまたはネットワーク サービスでは、プロトコルを使用します。プロトコルは、使用される規格とデータ形式を定義するものです。 プロトコルがなければ、データ ネットワークにはデータの書式設定や管理を行う共通の方法がないことになります。 さまざまなネットワーク サービスの機能を理解するためには、その動作を規定している基本のプロトコルに習熟する必要があります。