Cisco IOS では ping コマンドの "拡張" モードを提供しています。 このモードに入るには、特権 EXEC モードで宛先 IP アドレスを指定せずに「ping」と入力します。 すると、次の例に示すような一連のプロンプトが表示されます。 Enter を押すと、表示されたデフォルト値を受け入れることになります。 次の例は、ping の送信元アドレスを強制的に 10.1.1.1 に設定する方法を示しています(図の R2 を参照)。一方、標準の ping では送信元アドレスが 209.165.200.226 になります。 こうすることで、ネットワーク管理者は、R1 のルーティング テーブルにルート 10.1.1.0/24 があることをリモートで(R2 から)確認できます。
R2# ping
Protocol [ip]:
Target IP address: 192.168.10.1
Repeat count [5]:
Datagram size [100]:
Timeout in seconds [2]:
Extended commands [n]: y
Source address or interface: 10.1.1.1
Type of service [0]:
Set DF bit in IP header? [no]:
Validate reply data? [no]:
Data pattern [0xABCD]:
Loose, Strict, Record, Timestamp, Verbose[none]:
Sweep range of sizes [n]:
Type escape sequence to abort.
Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 192.168.10.1, timeout is 2 seconds:
!!!!!
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 36/97/132 ms
デフォルト値よりも長いタイムアウト期間を入力すると、発生し得る遅延の問題を検出できます。 ping によるテストが成功しても通常より長い時間がかかった場合は、ホスト間に接続は存在しますが、ネットワーク上で遅延が問題になっている可能性があります。
"Extended commands" プロンプトに対して「y」と入力すると、トラブルシューティングに役立つ多くのオプションが表示されることに注意してください。