ネットワークの使用は、小規模企業や大規模な組織に限定されません。
ネットワーク テクノロジーがますます利用されるもう 1 つの環境として、自宅環境があります。 家庭用ネットワークは、家全体の複数のパーソナル コンピュータ システムおよびラップトップ間での接続性とインターネット共有を実現するために使用されています。 また、家庭用ネットワークを使用すると、ネットワーク プリンタへの印刷の共有、NAS(Network Attached Storage)アプライアンスでの写真、音楽、および動画の集中型ストレージなど、さまざまなサービスを活用したり、タブレット コンピュータ、携帯電話、さらにはテレビのような家庭用電化製品など、その他のエンド ユーザ デバイスでインターネット サービスにアクセスしたりできます。
家庭用ネットワークは、小規模企業ネットワークとよく似ています。 ただし、ほとんどの家庭用ネットワークや多くの小規模企業ネットワークは、専用のルータやスイッチなどの大がかりなデバイスを必要としません。 ルーティングおよびスイッチングの同じ機能が提供される限り、より小規模なデバイスで済ませることができます。 そのため、多くの家庭用ネットワークや小規模企業ネットワークでは多機能デバイスのサービスを利用しています。
このコースでは、このような多機能デバイスを統合ルータと呼ぶことにします。
統合ルータは、数種類のデバイスを組み合わせたようなデバイスです。 たとえば、スイッチとルータの間の接続は、このデバイスでも行われますが、実際にはデバイス内部で行われます。 あるデバイスから同じローカル ネットワーク上の別のデバイスにパケットを転送する際、統合スイッチは、自動的に宛先デバイスにパケットを転送します。 パケットがリモート ネットワーク上のデバイスに転送される場合、統合スイッチはパケットを内部ルータの接続に転送します。 その後、内部ルータは、最適なパスを決定し、その結果に応じてパケットを転送します。
大部分の統合ルータは、有線スイッチング機能と無線接続の両方を提供し、無線ネットワーク内ではアクセス ポイント(AP)の役割を果たします(図 1 を参照)。 無線接続は、家庭や企業で、エンド デバイスにネットワーク サービスを提供するための一般的で、柔軟性とコスト効率の高い方法です。
図 2 と図 3 は、無線を使用する場合の一般的な利点と検討事項を示しています。
ルーティング、スイッチング、および無線接続のサポート以外にも、統合ルータでは多くの追加機能(DHCP サービス、ファイアウォール、場合によってはネットワーク接続型ストレージ サービス)を使用できることがあります。