統合ルータには、自宅オフィスや小規模オフィス向けの小型のデバイスから、大企業のブランチ オフィスにも利用できる高性能デバイスに至るまで、さまざまなタイプがあります。
こうした統合ルータのタイプの例として、Linksys ワイヤレス ルータがあります(図を参照)。 このタイプの統合ルータは、設計がシンプルで、通常、分離されたコンポーネントはありません。 これにより、デバイスのコストが抑えられています。 ただし、障害が発生した場合、障害の原因となったコンポーネントだけを交換することはできません。 これらのデバイスで障害が発生すると、ネットワーク全体に影響します。また、1 つの機能を対象に最適化されたデバイスでもありません。
統合ルータとしてはこの他に、Cisco Integrated Services Router(ISR)があります。 Cisco ISR 製品シリーズでは、小規模オフィス/自宅オフィス向けの製品や大規模ネットワーク向けの製品など、さまざまなタイプの製品が用意されています。 ISR 製品にはモジュール方式を採用したものが多数あり、スイッチ、ルータなどの機能ごとにコンポーネントが提供されています。 そのため、必要に応じて、個々のコンポーネントの増設、交換、アップグレードを行うことができます。
すべての統合ルータでは、パスワード、IP アドレス、DHCP 設定などの基本的なコンフィギュレーション設定が可能です。これらの設定は、デバイスが有線ホストと無線ホストのどちらへの接続に使用されている場合でも同じです。 ただし、無線機能を使用している場合は、無線モード、SSID、無線チャネルの設定など、追加の設定パラメータが必要です。