通常、家庭用ネットワークは、PC、ラップトップ、タブレット、スマートフォン、スマート TV、DLNA(Digital Living Network Alliance)準拠のネットワーク メディア プレーヤー(Xbox 360 や PlayStation 3 など)といった多様なエンド デバイスを相互に接続します。
通常、これらのエンド デバイスはすべてホーム ルータに接続されます。 ホーム ルータは、実際には次の 4 つのデバイスが一体になったものです。
- ルータ - データ パケットをインターネットに転送するとともにインターネットから受信します。
- スイッチ - ネットワーク ケーブルを使用してエンド デバイスを接続します。
- 無線アクセス ポイント - エンド デバイスを無線で接続できる無線トランスミッタから構成されます。
- ファイアウォール アプライアンス - 発信トラフィックの安全を確保し、着信トラフィックを制限します。
デバイスとトラフィックがもっと多い大規模なビジネス ネットワークでは、これらのデバイスは専用サービスを提供する独立したスタンドアロン デバイスとして組み込まれているのが普通です。 PC やラップトップなどのエンド デバイスは、有線接続を使用してネットワーク スイッチに接続されます。 ローカル ネットワーク外にパケットを送信するため、ネットワーク スイッチはネットワーク ルータに接続します。 ネットワークのその他のインフラストラクチャとしては、無線アクセス ポイントおよびファイアウォールなどの専用セキュリティ デバイスがあります。
各デバイスは、ハードウェア、用途、機能が大きく異なります。 ただし、いずれの場合も、ハードウェアが機能できるようにするのはオペレーティング システム(OS; Operating System)です。
OS は、インターネットに接続されている事実上すべてのエンド ユーザ デバイスとネットワーク デバイスで使用されます。 エンド ユーザ デバイスとしては、スマートフォン、タブレット、PC、ラップトップなどのデバイスがあります。 ネットワーク デバイス(中間デバイス)は、ネットワーク経由でデータを転送するのに使われるデバイスであり、これにはスイッチ、ルータ、無線アクセス ポイント、およびファイアウォールが含まれます。 ネットワーク デバイスの OS は、ネットワーク OS と呼ばれます。
Cisco IOS(Internetwork Operating System)は、シスコのネットワーク デバイスで使用される一群のネットワーク OS の総称です。 Cisco IOS は、シスコ デバイスの種類やサイズに関係なく、そのほとんどのデバイスで使用されます。
この章では、Cisco IOS の使用を示すために、2 つのスイッチと 2 つの PC から構成される基本的なネットワーク トポロジを参照します。