インターネットに接続するすべてのエンド デバイスとネットワーク デバイスは、そのデバイスの機能をうまく遂行するために OS を必要とします。

コンピュータの電源をオンにすると、通常はディスク ドライブから RAM に OS がロードされます。 OS のコードで、コンピュータのハードウェアと直接に対話する部分はカーネルと呼ばれます。 アプリケーションおよびユーザとのインターフェイスとなる部分はシェルと呼ばれます。 ユーザがシェルと対話するには、コマンド ライン インターフェイス(CLI; Command Line Interface)やグラフィカル ユーザ インターフェイス(GUI; Graphical User Interface)を使用できます。

CLI を使用する場合には、ユーザはテキストベースの環境で、表示されるコマンド プロンプトに対してキーボードからコマンドを入力することにより、システムと直接に対話します。 コマンドはシステムで実行されて、多くの場合、テキストで結果が出力されます。 GUI インターフェイスでは、ユーザはグラフィック イメージ、マルチメディア、およびテキストを使用する環境で、システムと対話できます。 画面上のイメージとの対話により、操作が実行されます。 GUI の方がユーザ フレンドリで、システムを利用するには、CLI ほどコマンド構造の知識を必要としません。 そのため、GUI 環境だけを使用する人が多くなっています。 多くの OS では、GUI と CLI の両方を利用できます。

図中の [ハードウェア]、[カーネル]、[シェル] の部分をクリックすると、詳細が表示されます。

MS Windows、Mac OS X、Linux、Apple iOS、Android など、ほとんどのエンド デバイスの OS には GUI を使用してアクセスします。

通常、ホーム ルータの OS は、ファームウェアと呼ばれます。 ホーム ルータを設定するための最も一般的な方法は、Web ブラウザから使いやすい GUI にアクセスすることです。 ほとんどのホーム ルータでは、新しい機能やセキュリティの脆弱性が検出されたときにファームウェアを更新することができます。

インフラストラクチャのネットワーク デバイスは、ネットワーク OS を使用しています。 シスコ デバイスで使用されるネットワーク OS は、Cisco IOS(Internetwork Operating System)と呼ばれます。 Cisco IOS は、シスコのネットワーク デバイスで使用される一群のネットワーク OS の総称です。 Cisco IOS は、シスコ デバイスの種類やサイズに関係なく、そのほとんどのデバイスで使用されます。 これらのデバイスにアクセスする最も一般的な方法は、CLI を使用することです。

この章では、小規模企業ネットワークのスイッチ トポロジに焦点を合わせます。 このトポロジは、2 つのスイッチと 2 つの PC から構成され、CLI による Cisco IOS の使用を示すために使用されます。