Cisco IOS は、さまざまなネットワーク デバイスで実行される、さまざまな OS の総称です。 技術者は、さまざまなネットワーク機能を実行するようにデバイスを設定する(つまりプログラミングする)コマンドを入力できます。 Cisco IOS ルータおよびスイッチは、ネットワーク担当者がネットワークを期待どおりに動作させるために欠かせない機能を実行します。

Cisco IOS が提供するサービスには、一般にコマンドライン インターフェイス(CLI)を使ってアクセスします。CLI にはコンソール ポート、AUX ポート、あるいは Telnet または SSH を通じてアクセスします。 ネットワーク技術者は、CLI に接続した後、Cisco IOS デバイスの設定に変更を加えることができます。 Cisco IOS は、モーダル OS として設計されています。つまり、ネットワーク技術者は IOS のさまざまな階層モード間で移動する必要があります。 サポートされる IOS コマンドはモードによって異なります。

Cisco IOS コマンド リファレンスは、Cisco IOS ルータや Cisco IOS スイッチなどのシスコ デバイスで使用される IOS コマンドを詳細に説明したオンライン ドキュメントの集合です。

Cisco IOS ルータと Cisco IOS スイッチは、類似のモーダル OS と類似のコマンド構造をサポートしており、多くの同じコマンドをサポートしています。 また、どちらのデバイスでも、ネットワークに実装するときに行う初期設定の手順は同じです。

この章では、Cisco IOS の概要を説明しました。 また、Cisco IOS の各種のモードについて詳しく説明し、それを設定するための基本的なコマンドの構造を説明しました。 さらに、名前の設定、デバイス設定へのアクセスの制限、バナー メッセージの設定、設定内容の保存など、Cisco IOS スイッチ デバイスの初期設定についても説明しました。

次の章では、パケットがネットワーク インフラストラクチャ内をどのように移動するのかを説明するとともに、パケット通信のルールを説明します。