メッセージのフォーマットとカプセル化
送信元から宛先にメッセージを送信するときは、決まった形式(構造)を使用する必要があります。 メッセージ形式は、メッセージの種類と、メッセージの配信に使用されるチャネルによって決定されます。
手紙の書式は、書き言葉によるコミュニケーションの中で最も一般的な形式の 1 つです。 何世紀にも渡って、手紙の書式は基本的に変わっていません。 さまざまな文化がありますが、ほとんどの場合、個人的な手紙には次の要素が含まれています。
- 受取人の名前
- あいさつ文
- メッセージの内容
- 結びの言葉
- 差出人の名前
また、図 1 に示すように、個人的な手紙は、適切な形式に従って書くだけでなく、配達用の封筒に入れる(カプセル化する)必要もあります。 封を閉じたら、所定の場所に差出人と受取人の住所を書きます。 受取人の住所や書式が間違っていると、手紙は届きません。 あるメッセージ形式(手紙)を別のメッセージ形式(封筒)に入れるプロセスをカプセル化と呼びます。 カプセル化解除とは、受取人が差出人と逆のプロセスを辿って封筒から手紙を取り出すことです。
差出人が決まった形式に従って書いた手紙は受取人に正しく配達され、受取人はその内容を理解できます。 同様に、コンピュータ ネットワークを介して送信されるメッセージにも、配信や処理を正しく行うための形式があります。 手紙を配達用の封筒に入れるのと同じように、コンピュータ メッセージもカプセル化されます。 コンピュータ メッセージは、フレームと呼ばれる特定の形式にカプセル化されてからネットワーク上に送信されます。 フレームの役割は封筒と同じです。図 2 に示すように、フレームには、宛先のアドレスと送信元ホストのアドレスが書かれています。
フレームの形式と内容は、送信するメッセージの種類と、通信チャネルの種類によって決定されます。 間違った形式のメッセージは、宛先ホストに正しく配送されなかったり正しく処理されなかったりします。