データ リンク層は、実際には次の 2 つのサブレイヤ(副層)に分けられます。
- 論理リンク制御(Logical Link Control; LLC):この上位サブレイヤは、ネットワーク層プロトコルにサービスを提供するソフトウェア プロセスを定義します。 そのフレームにどのネットワーク層プロトコルが使用されているかを識別する情報をフレーム内に配置します。 この情報によって、IPv4 や IPv6 といった複数のレイヤ 3 プロトコルが、同じネットワーク インターエイスおよびメディアを使用できるようになります。
- メディア アクセス制御(Media Access Control; MAC):この下位サブレイヤは、ハードウェアによって実行されるメディア アクセス プロセスを定義します。 メディアの物理的なシグナリング要件および使用するデータ リンク層プロトコルのタイプに応じて、データ リンク層のアドレス指定やデータ区切りを提供します。
データ リンク層をサブレイヤに分割することで、上位層で定義されたあるタイプのフレームが、下位層で定義された別のタイプのメディアにアクセスできるようになります。 これは、イーサネットを含む多くの LAN テクノロジーでも同じです。
図は、データ リンク層がどのように LLC および MAC サブレイヤに分割されているかを示しています。 LLC はネットワーク層と通信し、MAC サブレイヤはさまざまなネットワーク アクセス テクノロジーを可能にします。 たとえば、MAC サブレイヤはイーサネット LAN テクノロジーと通信して銅線ケーブルまたは光ファイバケーブルでフレームを送受信します。 また、MAC サブレイヤは Wi-Fi や Bluetooth などの無線テクノロジーと通信して、無線によるフレームの送受信も行います。