送信元デバイスが IP アドレスに基づいてパケットを送信します。 送信元デバイスが宛先デバイスの IP アドレスを確認する非常に一般的な方法の 1 つは、IP アドレスが ドメイン名に関連付けられる DNS(Domain Name Service; ドメイン ネーム サービス)を利用することです。 たとえば、www.cisco.com は 209.165.200.225 と等しくなります。 この IP アドレスにより、パケットは宛先デバイスのネットワーク上の場所に届けられます。 ルータは、この IP アドレスを使用して、宛先に到達する最適なパスを決定します。 つまり、IP パケットのエンドツーエンドの動作は IP アドレス方式によって決まります。

ただし、パス上のリンクごとに、IP パケットは、そのリンクに関連付けられている特定のデータ リンク テクノロジー(イーサネットなど)に固有のフレームにカプセル化されます。 イーサネット ネットワーク上のエンド デバイスでは、IP アドレスに基づいたフレームの受け入れや処理を行わず、MAC アドレスに基づいたフレームの受け入れと処理を行います。

イーサネット ネットワークでは、MAC アドレスを使用して、送信元および宛先ホストの識別がより低いレベルで行われます。 イーサネット ネットワーク上のホストが通信する際には、自らの MAC アドレスを送信元として、目的とする受信者の MAC アドレスを宛先として含む含むフレームを送信します。 このフレームを受信したすべてのホストが宛先 MAC アドレスを読み取ることになります。 その宛先 MAC アドレスがホストの NIC に設定されている MAC アドレスと一致した場合に限り、そのホストはメッセージを処理します。

図 1 は、IP アドレス情報を含むデータ パケットが、データ リンク層のフレーム構成によって、どのように MAC アドレス情報を含めてカプセル化されるかを示しています。

図 2 は、フレームが実際のリンクのテクノロジーに基づいてどのようにカプセル化されるかを示しています。

データ フロー内の IP パケットの IP アドレスは、宛先へのパス上の各リンクで、どのように MAC アドレスと関連付けられるのでしょうか。 これは、ARP(Address Resolution Protocol; アドレス解決プロトコル)と呼ばれるプロセスによって行われます。