ネットワーク層は、パケット転送メディアの特性による負荷を受けません。 IP は、プロトコル スタックの下位層に位置するデータ伝送メディアから切り離されたものとして動作します。 図に示すように、個々の IP パケットは、ケーブル上では電気信号として、ファイバ上では光信号として、また無線上では無線信号として伝送できます。
IP パケットを受け取り、通信メディア上で送信できるように準備するのは、OSI のデータ リンク層の責任です。 つまり、IP パケットの転送は特定のメディアに限定されません。
ただし、ネットワーク層で考慮される重要なメディア特性が 1 つあります。それは、各メディアが転送できる PDU の最大サイズです。 この属性は最大伝送ユニット(Maximum Transmission Unit; MTU)と呼ばれます。 データ リンク層とネットワーク層の間の制御通信の一部として、パケットの最大サイズが定義されます。 データ リンク層は、MTU の値をネットワーク層に渡します。 それに基づいて、ネットワーク層はパケットの大きさを決定します。
場合によっては、中継装置(通常はルータ)が、あるメディアからそれより小さい MTU を使用するメディアに転送するときに、パケットを分割する必要があります。 この処理は、パケットのフラグメント化またはフラグメンテーションと呼ばれます。