他のフィールドは、パケットの識別と検証、またはフラグメント化されたパケットの並べ替えに使用されます。
パケットの識別と検証に使用されるフィールドは次のとおりです。
- インターネット ヘッダー長(Internet Header Length; IHL):ヘッダーの 32 ビット ワード数を示す 4 ビット バイナリ値が含まれます。 IHL の値は、オプション フィールドとパディング フィールドのために変化します。 このフィールドの最小値は 5(つまり、5 × 32 = 160 ビット = 20 バイト)で、最大値は 15(つまり、15 × 32 = 480 ビット = 60 バイト)です。
- トータル長:パケット長と呼ばれることもあります。この 16 ビット フィールドは、ヘッダーとデータを含めたパケット(フラグメント)全体のサイズを示します(バイト単位)。 最短長のパケットは 20 バイト(20 バイトのヘッダー + 0 バイトのデータ)で、最大値は 65,535 バイトです。
- ヘッダー チェックサム:この 16 ビットのフィールドは、IP ヘッダーのエラー チェックに使用されます。 ヘッダーのチェックサムが再計算されて、チェックサム フィールドの値と比較されます。 値が一致しない場合、パケットは破棄されます。
ルータは、あるメディアからそれより小さい MTU を使用する別のメディアにパケットを転送するときに、パケットをフラグメント化することが必要な場合があります。 このような場合は、フラグメンテーションが行われ、IPv4 パケットは次のフィールドを使用してフラグメントを追跡します。
- ID:この 16 ビットのフィールドは、元の IP パケットのフラグメントを一意に識別します。
- フラグ:この 3 ビットのフィールドは、パケットのフラグメント化方法を示します。 フラグメント オフセット フィールドおよび ID フィールドと共に使用されて、フラグメントを元のパケットに再構成できるようにします。
- フラグメント オフセット:この 13 ビットのフィールドは、元のフラグメント化されていないパケットを再構成するときにパケット フラグメントを配置する順序を示します。
注:オプション フィールドとパディング フィールドはめったに使用されないため、ここでは説明しません。