IPv6 パケット ヘッダーには次のようなフィールドがあります。
- バージョン:IP パケットのバージョンを示す 4 ビットのバイナリ値が含まれます。 IPv6 パケットの場合、このフィールドは常に 0110 に設定されます。
- トラフィック クラス:この 8 ビットのフィールドは、IPv4 の差別化サービス(DS)フィールドと同じです。 また、パケットの分類に使用される 6 ビットの差別化サービス コード ポイント(DSCP)と、トラフィック輻輳制御に使用される 2 ビットの明示的輻輳通知(ECN)が含まれます。
- フロー ラベル:この 20 ビットのフィールドは、リアルタイム アプリケーションに特別なサービスを提供します。 このフィールドを使用することで、パケットの並べ替えを回避するために特定のパケット フローに対して同じパスを維持するようルータとスイッチに通知できます。
- ペイロード長:この 16 ビットのフィールドは、IPv4 ヘッダーの合計長フィールドと同じです。 ヘッダーとオプションの拡張を含むパケット全体(フラグメント)のサイズを定義します。
- ネクスト ヘッダー:この 8 ビットのフィールドは、IPv4 のプロトコル フィールドと同じです。 パケットが伝送しているデータ ペイロードのタイプを示し、ネットワーク層がデータを適切な上位層プロトコルに渡すことができるようにします。 また、IPv6 パケットにオプションの拡張ヘッダーを追加するときも、このフィールドが使用されます。
- ホップ リミット:この 8 ビットのフィールドは、IPv4 の TTL フィールドに代わるものです。 この値は、パケットを転送する各ルータによって 1 ずつデクリメントされます。 カウンタが 0 になると、パケットは破棄されて、パケットが宛先に到達しなかったことを示す ICMPv6 メッセージが送信元ホストに転送されます。
- 送信元アドレス:この 128 ビットのフィールドは、送信側ホストの IPv6 アドレスを示します。
- 宛先アドレス:この 128 ビットのフィールドは、受信側ホストの IPv6 アドレスを示します。
IPv6 パケットには、オプションのネットワーク層情報を提供する拡張ヘッダー(EH)も含まれる場合があります。 拡張ヘッダーはオプションであり、IPv6 ヘッダーとペイロードの間に配置されます。 EH は、フラグメンテーション、セキュリティ、モビリティのサポート、その他に使用されます。