ネットワーク層(つまり OSI レイヤ 3)は、エンド デバイスがネットワーク全体でデータを交換するための機能を提供します。 このエンドツーエンド転送を実現するため、ネットワーク層は 4 つの基本プロセスを使用します。エンド デバイスに対する IP アドレス指定、カプセル化、ルーティング、カプセル化解除です。
インターネットは、主に、現在でも最も幅広く使用されるネットワーク層プロトコルである IPv4 に基づいています。 IPv4 パケットには、IP ヘッダーとペイロードが含まれます。 ただし、IPv4 で使用できる一意のパブリック IP アドレスの数には限界があります。 これにより、IP Version 6(IPv6)が開発されました。 IPv6 のシンプルなヘッダーは、ルーティングの効率、シンプルな拡張ヘッダー、フロー単位での処理能力などのいくつかの点で IPv4 よりも優れています。 さらに、IPv4 が 32 ビットであるのに対し、IPv6 アドレスは 128 ビットの階層型アドレスに基づいています。 これにより、使用可能な IP アドレスの数が大幅に増加します。
階層型アドレスに加えて、ネットワーク層は、ルーティングの役割も担います。
ホストは、パケットが正しい宛先ネットワークに確実に転送されるように、ローカル ルーティング テーブルを必要とします。 通常、ホストのローカル テーブルには、直接接続、ローカル ネットワーク ルート、ローカル デフォルト ルートが含まれます。 ローカルのデフォルト ルートは、デフォルト ゲートウェイへのルートです。
デフォルト ゲートウェイは、ローカル ネットワークに接続されるルータ インターフェイスの IP アドレスです。 ホストが、ホストと同じネットワーク上にない宛先アドレスにパケットを転送する必要がある場合、パケットは処理のためのデフォルト ゲートウェイに送信されます。
デフォルト ゲートウェイなどのルータはパケットを受信すると、宛先 IP アドレスを調べて宛先ネットワークを判断します。 ルータ ルーティング テーブルには、直接接続されているルータと IP ネットワークへのリモート ルートに関する情報が保存されます。 ルータのルーティング テーブルに宛先ネットワークに関するエントリがある場合は、ルータはパケットを転送します。 ルーティング エントリがない場合は、独自のデフォルト ルートが設定されていれば、そのルートにパケットを転送し、デフォルト ルートが設定されていなければ、パケットをドロップします。
ルーティング テーブル エントリを各ルータに手入力で設定して、スタティック ルーティングを構成できます。また、ルータは、ルーティング プロトコルを使用して、ルータ間で動的にルート情報をやり取りする場合もあります。
ルータに到達できるようにするには、ルータ インターフェイスを設定する必要があります。 特定のインターフェイスを有効にするには、interface type-and-number グローバル コンフィギュレーション モード コマンドを使用してインターフェイス コンフィギュレーション モードに入ります。