各セグメントまたはデータグラムのヘッダーには、送信元ポートと宛先ポートがあります。 送信元ポート番号は、この通信に関してローカル ホストの送信元アプリケーションに関連付けられている番号です。 図に示すように、宛先ポート番号は、この通信に関してリモート ホストの宛先アプリケーションに関連付けられている番号です。

メッセージが TCP や UDP を使用して配信される場合、要求されたプロトコルとサービスはポート番号によって識別されます。 ポートとは、要求された特定の通信や宛先サービスの追跡に使用される、各セグメント内の識別番号のことです。 ホストから送信されるすべてのメッセージには、送信元ポートと宛先ポートの両方が含まれています。

宛先ポート

クライアントでは、宛先サーバに対してどのサービスが要求されているかがわかるよう、セグメントに宛先ポート番号が付加されます。 たとえば、ポート 80 は HTTP つまり Web サービスを示しています。 クライアントで宛先ポートにポート 80 が指定されると、そのメッセージを受信したサーバでは、Web サービスが要求されているということがわかります。 1 台のサーバで複数のサービスを同時に提供できます。 たとえば、サーバのポート 80 では Web サービスを提供し、同時にポート 21 では FTP 接続サービスを提供するということが可能です。

送信元ポート

送信元ポート番号は 2 つのデバイス間の通信を識別するためのもので、送信デバイスによってランダムに生成されます。 これにより、同時に複数の通信を行うことが可能となります。 つまり、デバイスから複数の HTTP サービス要求を同時に Web サーバに送信できるということです。 それぞれの通信は送信元ポートに基づいて追跡されます。