各 IPv4 ネットワークのアドレスの範囲内には、次の 3 種類のアドレスがあります。

ネットワーク アドレス

ネットワーク アドレスは、ネットワークを参照する標準的な方法です。 ネットワーク アドレスを指す場合は、サブネット マスクまたはプレフィクス長も使用されることがあります。 たとえば、図 1 に示すネットワークは、10.1.1.0 ネットワーク、10.1.1.0 255.255.255.0 ネットワーク、または 10.1.1.0/24 ネットワークのいずれの表記で示すこともできます。 10.1.1.0/24 ネットワーク内のホストは、ネットワーク部のビットがすべて同じです。

図 2 に示すように、ネットワークの IPv4 アドレスの範囲内にある最初のアドレスは、ネットワーク アドレス用に予約されています。 ネットワーク アドレスのホスト部の各ホスト ビットは 0 に設定されています。 ネットワーク内のホストはすべて、同じネットワーク アドレスを共有します。

ホスト アドレス

各エンド デバイスは、ネットワーク上で通信するために固有のアドレスを必要とします。 IPv4 アドレスでは、ネットワーク アドレスとブロードキャスト アドレスの間の値をネットワーク内のエンド デバイスに割り当てることができます。 図 3 に示すように、このアドレスのホスト部は 0 と 1 の任意の組み合わせで構成されますが、すべてを 0 または 1 にすることはできません。

ブロードキャスト アドレス

IPv4 ブロードキャスト アドレスは、ネットワーク内のすべてのホストと通信できる特殊なアドレスです。 単一のパケットをネットワークのブロードキャスト アドレス宛てに送信すると、ネットワーク内に存在するすべてのホストに一度にデータが送信され、パケットを受信した各ホストは、その内容を個別に処理できます。

ブロードキャスト アドレスには、ネットワーク範囲の上限アドレスが使用されます。 これは、ホスト部分のビットがすべて 1 になっているアドレスです。 2 進形式ですべて 1 のオクテットは、10 進形式の 255 に相当します。 したがって、図 4 に示すように、最後のオクテットをホスト部に使用するネットワーク 10.1.1.0/24 の場合、ブロードキャスト アドレスは 10.1.1.255 になります。 オクテット全体が必ずしもホスト部になるとは限りません。 このアドレスは、ダイレクト ブロードキャストとも呼ばれます。