IPv4 ネットワークでは、ホストは、次の 3 種類の方法で通信できます。
- ユニキャスト - 1 対 1 のホスト間でパケットを送信するプロセス。
- ブロードキャスト - 1 つのホストからネットワーク内に存在するすべてのホストにパケットを送信するプロセス。
- マルチキャスト - 1 つのホストから選択した複数のホストにパケットを送信するプロセス(別のネットワーク内に存在するホストを対象に含むことも可能)。
これら 3 種類の通信方法は、データ ネットワーク内でそれぞれ異なる目的で使用されます。 どの通信方法を使用する場合も、発信元ホストの IPv4 アドレスが、送信元アドレスとしてパケット ヘッダーに配置されます。
ユニキャスト トラフィック
ユニキャスト通信は、クライアント/サーバと、ピアツーピア ネットワークの両方で行われる通常のホスト間通信で使用されます。 ユニキャスト パケットは、宛先デバイスのアドレスを宛先アドレスとして使用し、中間ネットワーク経由でルーティングできます。
アニメーションを再生して、ユニキャスト伝送の例を表示してください。
IPv4 ネットワークでは、エンド デバイスに適用されるユニキャスト アドレスは、ホスト アドレスと呼ばれます。 ユニキャスト通信の場合、2 つのエンド デバイスに割り当てられているアドレスが、それぞれ、送信元 IPv4 アドレスと宛先 IPv4 アドレスとして使用されます。 送信元ホストはカプセル化プロセスの際に、自身の IPv4 アドレスをユニキャスト パケット ヘッダー内に送信元アドレスとして配置し、宛先ホストの IPv4 アドレスをパケット ヘッダー内に宛先アドレスとして配置します。 パケットの宛先がユニキャスト、ブロードキャスト、またはマルチキャストのいずれであるかに関係なく、パケットの送信元アドレスは常に、発信元ホストのユニキャスト アドレスです。
注:このコースでは、別途説明がない限り、デバイス間の通信はすべてユニキャスト通信です。
IPv4 ホスト アドレスは、ユニキャスト アドレスで、0.0.0.0 ~ 223.255.255.255 のアドレスの範囲内にあります。 ただし、この範囲内では、多くのアドレスが特殊な用途で使用するために予約されています。 特殊な用途を持つアドレスについては、この章の後半で説明します。