要求ノード マルチキャストは、全ノード マルチキャスト アドレスと同様です。 前にも説明したように、全ノード マルチキャスト アドレスは、基本的に IPv4 ブロードキャストと変わりません。 全ノード アドレスに送信されるトラフィックは、ネットワーク上に存在するすべてのデバイスが処理する必要があります。 トラフィックを処理する必要があるデバイスの数を減らすには、要求ノード マルチキャスト アドレスを使用します。

要求ノード マルチキャスト アドレスは、デバイスの IPv6 グローバル ユニキャスト アドレスと最後の 24 ビットのみが一致するアドレスです。 インターフェイス ID の最下位(右端)の 24 ビットにこれと同じアドレスを持つデバイスのみが、これらのパケットを処理する必要があるデバイスです。

IPv6 要求ノード マルチキャスト アドレスは、グローバル ユニキャストまたはリンクローカル ユニキャスト アドレスが割り当てられると自動的に作成されます。 IPv6 要求ノード マルチキャスト アドレスは、特殊な FF02:0:0:0:0:1:FF00::/104 プレフィクスと、ユニキャスト アドレスの右端の 24 ビットを組み合わせて作成されます。

要求ノード マルチキャスト アドレスは、次の 2 つの部分で構成されます。

複数のデバイスが同じ要求ノード マルチキャスト アドレスを持つ場合があります。 まれにですが、デバイスのインターフェイス ID の右端の 24 ビットが同じ場合に、こうした状況が発生することがあります。 ただし、これによって問題が発生することはありません。なぜなら、デバイスが処理するカプセル化されたメッセージには、デバイスの完全な IPv6 アドレスが含まれているからです。