ping は、ICMP エコー要求およびエコー応答メッセージを使用してホスト間の接続をテストするテスト ユーティリティです。 ping は IPv4 と IPv6 のどちらのホストでも使用できます。

ネットワーク上に存在する他のホストとの接続テストでは、ping コマンドを使用してホスト アドレスにエコー要求が送信されます。 指定されたアドレスのホストは、エコー要求を受信すると、エコー応答パケットを返します。 各エコー応答が受信されると、要求が送信されてから応答が受信されるまでにかかった時間がフィードバックされます。 これは、ネットワーク パフォーマンスの指標となります。

ping の応答にはタイムアウト値があります。 応答がタイムアウトまでに受信されない場合は、応答が受信されなかったことを示すメッセージが表示されます。 通常これは問題があることを示しますが、ping メッセージをブロックするセキュリティ機能がネットワーク上で有効になっていることを示している場合もあります。

すべての要求が送信されると、成功率や宛先への平均ラウンドトリップ時間などを示す要約情報が表示されます。

ローカル ループバックの ping

テストと検証で ping を使用できる特殊なケースがいくつかあります。 たとえば、ローカル ホストの IPv4 または IPv6 の内部設定をテストする場合です。 このテストを行うには、IPv4 の場合はローカル ループバック アドレス 127.0.0.1(IPv6 の場合は ::1)を ping します。 図に、IPv4 ループバックのテストを示します。

127.0.0.1(IPv4 の場合)または ::1(IPv6 の場合)からの応答は、ホストに IP が正しくインストールされていることを示しています。 この応答はネットワーク層から返ります。 ただし、この応答は、アドレス、マスク、またはゲートウェイが正しく設定されていることを示すものではありません。 また、ネットワーク スタックの下位層の状態について示すものでもありません。 このテストでは、IP のネットワーク層を介して IP がダウンしていないかどうかを調べるだけです。 エラー メッセージが表示された場合は、TCP/IP がホスト上で稼働していないことを示しています。