ここまでの例では、3 個のサブネットが必要な中間ネットワークと、5 個のサブネットが必要な中間ネットワークを考えました。 4 個のサブネットを作成するという目標を達成するために、デフォルト マスクが 255.255.255.0、すなわち /24 プレフィクスである IP アドレスで使用できる 8 ビットのホスト ビットから 2 ビットを借りました。 その結果、サブネット マスクは 255.255.255.192 となり、合計 4 個の使用可能なサブネットが作成されました。 2^6 - 2 というホストの計算式を適用して、これら 4 個のサブネット上でそれぞれ 62 個のホスト アドレスをノードに割り当てられることがわかりました。
5 個のサブネットを得るには、デフォルト マスクが 255.255.255.0、すなわち /24 プレフィクスである IP アドレスで使用できる 8 ビットのホスト ビットから 3 ビットを借りました。 アドレスのホスト部から 3 ビットを借りると、ホスト ビットには 5 ビットが残りました。 その結果、サブネット マスクは 255.255.255.224 となり、合計 8 個のサブネットが作成され、ホスト アドレスはサブネットごとに 30 個となりました。
今度は、100 個のサブネットが必要な中間ネットワークがある大規模な組織またはキャンパスを考えます。 前の例と同様に、100 個のサブネットを作成するという目標を達成するには、既存の中間ネットワークの IP アドレスのホスト部からビットを借りる必要があります。 前述のように、サブネットの数を計算するには、使用できるホスト ビット数を調べて、サブネットの計算式 2^(借りるビット数)- 2 を使用する必要があります。 最後の例の IP アドレス 192.168.10.0/24 を使用すると、ホスト ビットが 8 ビットあります。100 個のサブネットを作成するには、7 ビットを借りる必要があります。
7 ビットを借りる場合のサブネットの数を計算します。2^7 = 128 個のサブネットです。
しかし、7 ビットを借りると、ホスト ビットは 1 ビットしか残りません。ホストの計算式を適用すると、これらのサブネット上にはホストが存在しないことになります。 1 ビットが残っている場合のホストの数を計算してみると、2^1 = 2 で、ネットワーク アドレスとネットワーク ブロードキャスト用の 2 個を差し引くと、結果は 0(2^1 - 2 = 0)台となります。
多数のサブネットを必要とする場合は、借りられるホスト ビットを多数持つ IP ネットワークが必要になります。たとえば、サブネット マスクが /16、すなわち 255.255.0.0 である IP アドレスなどです。 最初のオクテットが 128 ~ 191 の範囲のアドレスは、デフォルト マスクが 255.255.0.0、すなわち /16 です。 この範囲のアドレスは、ネットワーク部が 16 ビットで、ホスト部が 16 ビットです。 この 16 ビットは、サブネットの作成のために借りることができます。
172.16.0.0/16 アドレス ブロックという新しい IP アドレスを使用し、ホスト ビットを借りて、少なくとも 100 個のサブネットを作成する必要があります。 使用できる最初のホスト ビットから始めて、左から右へ一度に 1 ビットずつ借り、100 個のサブネットの作成に必要なビット数に達するまで続けます。 1 ビットを借りると 2 個のサブネットが作成され、2 ビットを借りると 4 個のサブネットが作成され、3 ビットを借りると 8 個のサブネットが作成されます。 2^(借りるビット数)という式を使用して、7 ビットを借りる場合に作成されるサブネットの数を計算します。
2^7 = 128 個のサブネット
7 ビットを借りると、図に示すように、128 個のサブネットが作成されます。
借りたビットを反映するためにサブネット マスクを変更する必要があることに注意してください。 この例では、7 ビットを借りると、マスクは 3 番目のオクテットに 7 ビット拡張されます。 3 番目のオクテットは 2 進数で 11111110 であり、4 番目のオクテットは 2 進数で 00000000 であるため、マスクは 10 進数で 255.255.254.0、すなわち /23 プレフィクスとなります。 サブネット化は 3 番目のオクテットで実現され、3 番目と 4 番目のオクテットにホスト ビットがあります。