IPv4 アドレスのホスト部からビットを借りるのと同様に、IPv6 でもインターフェイス ID からビットを借りて追加の IPv6 サブネットを作成することができます。 これを行うのは、通常、セキュリティ上の理由からサブネットごとに作成するホストを少なくするためであり、追加のサブネットを作成するために必要なわけではありません。

インターフェイス ID からビットを借りてサブネット ID を拡張する場合のベスト プラクティスは、ニブル境界でサブネット化することです。 ニブルとは 4 ビット、すなわち 1 桁の 16 進数です。 図に示すように、/64 サブネット プレフィクスを 4 ビット、すなわち 1 ニブル拡張して、/68 にします。 このようにすると、インターフェイス ID のサイズが 4 ビットだけ減少し、64 ビットが 60 ビットになります。

ニブル境界でサブネット化すると、ニブル位置に合うサブネット マスクだけを使用することになります。 ニブル位置に合うサブネット マスクは、/64 から始まり、/68、/72、/76、/80 などです。

ニブル境界でサブネット化すると、16 進数の桁を追加することによって、サブネットを作成できます。 図の例の場合、新たなサブネット ID は、00000 ~ FFFFF の範囲の 5 桁の 16 進数になります。

ニブル境界の中、すなわち 16 進数の 1 桁の中でサブネット化することも可能ですが、お勧めはしません。また、必要になることもありません。 ニブル内でサブネット化すると、インターフェイス ID から容易にプレフィクスを決定できるという利点がなくなります。 たとえば、/66 のプレフィクス長を使用した場合は、最初の 2 ビットはサブネット ID の一部で、次の 2 ビットがインターフェイス ID の一部となります。